絶滅(ぜつめつ)してしまったが、かつて、現生種(げんせいしゅ)をはるかに上まわる大きさのペンギンが存在した。(3000~2000万年前)
化石で見つかったペンギンのうち、最大級の二種が「アンスロポルニス・グランディス(人間鳥)」と「パキディプテス・ポンデロスス(重い潜水者)」で、一般にジャイアントペンギンと呼ばれている。
両者の体長などの推計(すいけい)は、以下のようになっている。
アンスロポルニス・119~134cm 54kg
パキディプテス ・142~162cm 81kg
大型ペンギンは、その後絶滅をくり返し、最大のものでも、現生種のエンペラーペンギンの大きさに近づいていった。
現在までに発見されている「ペンギン類」の最古の化石は、5~6千万年まえのもので、ペンギン類は白亜紀(はくあき)の1億4千万年前~6千万年前に発生・進化したと推測される。(現ペンギンの発生は4680万年前)
化石からわかっている範囲(はんい)では、現生ペンギンとほぼ同じ分布域(ぶんぷいき)に、17属50種弱の絶滅した現ペンギンが生息していた。
そのうちの6属は、現在の最大種エンペラーペンギンよりも大型であった。
左から、ヒト、ジャイアントペンギン、エンペラー