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◆ ペンギンは地上最強(ちじょうさいきょう)潜水鳥(せんすいちょう) ◆

●イルカ泳ぎ

 ペンギンの正確な潜水能力についてはまだまだ分かっていない。
  いろいろな測定器(そくていき)をペンギンにつけての潜水深度ははかられたが、あくまでペンギンが普通の生活の中で、えさをとるために潜った深度(しんど)であって、余裕(よゆう)の深度であるはずだ。
  その、測定された深度で、最も深いのはエンペラーペンギンの564mというのがある。(1994年の観測。)この記録も、エンペラーにとっては余裕の深度のはずだから、まだまだ更新(こうしん)される可能性は高い。
  くり返すが、ペンギンが実験に協力して、無理に潜ったという距離(きょり)ではないからだ。その他の種でも深度100mを越えるペンギンは多い。
  かつて1971年に、エンペラーペンギンが265m潜る、と発表されて、そんなに潜れるはずがないと、真偽(しんぎ)が問われて論争(ろんそう)になったこともある。

 潜水深度は、ペンギンに取り付けられた計測器で記録されたわけであるが、数百mの深さの水圧(すいあつ)というモノはハンパじゃぁない。
500m近く潜ったペンギンに取り付けられた計測器が、水圧に耐(た)えられずに停止していたこともあったようだ。
その場合は、さらに深く潜水していた事が考えられる。

 ペンギンはかなりの長時間を潜ることが可能だが、体内に取り込まれた酸素量(さんそりょう)だけでは、理論上そんなに潜ることは不可能なはずで、酸素を必要としない代謝(たいしゃ)メカニズムがあるものと思われる。

 全鳥類168科中、潜水をするものは10科。
その中で、全種が完全に潜水性なのは、ペンギン類のみである。


●潜水パターン

ペンギンには2種類の潜水法がある。

  1. 移動(いどう)潜水 (トラベリング・ダイブ)
  2. 採餌(さいじ)潜水 (フォレイシング・ダイブ)

(1)の移動潜水は、浅い水面下を水面に平行に泳いで進む。時々水面に浮いて休憩(きゅうけい)もしている。

(2)の採餌潜水は、その時に応じていろいろな角度で潜水し、エサを探したりとったり、また、移動にも役立てる。


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